患者さんが安心して診察や検査が受けられるよう、
院内フロアサインを導入してみませんか?
病院には毎日多くの患者さんが訪れます。しかしその目的は、診療から内視鏡やCTの検査、健康診断までさまざまです。
これらの患者さんの悩みの種となっているのが、病院内レイアウトのわかりにくさです。病気で意識がもうろうとし、精神的にも不安を抱えている中、自分がどこに行けばいいのかわからないことは大きなストレスになります。
確かにどこの病院に行っても、壁や掲示板を見れば、案内表示が掲示されていたり、天井から行き先を示した案内板がつるしてあったりします。しかし、病気のために上を見上げることすら苦しい患者さんが自らの力で案内板を探し当て、それを見ながら目的の場所までたどり着くのは容易なことではありません。病院の中には、医療関係者だけがわかるような専門用語で書かれた案内板もあり、理解ができない患者さんも多くいます。
サイエントでは、これらの患者さんのストレスを少しでも軽くするため、病院内の床に目的地までの行き先をわかりやすく表示する「院内フロアサイン」を提供し、病院案内における困りごとを解決しています。
癒しのある空間づくりを目指して
「院内フロアサイン」はオリジナルのフロア用グラフィックシートを使って「わかりやすく」かつ「安全」に患者さんを目的の場所まで誘導します。治療や健康診断、お見舞いのために訪れる病院において、少しでも安心して快適に過ごしてもらいたいという思いから、心が安らぐ、癒しのある空間づくりを目指して開発しました。
病院の職員さんや看護師の負担も軽減
「院内フロアサイン」は患者さんのためだけのものではありません。病院で働く職員さんや、看護師さんにも役立ててもらいたいという思いがこめられています。「院内フロアサイン」があることで、目的の場所までの行き方がわからない患者さんからの問い合わせが大幅に減ることが実証済みです。その結果、職員さんや看護師さんのストレスも軽減され、医療サービスの向上のために時間を割くことが可能になります。それが積み重なることで患者さんの満足度向上にもつながり、医療品質の向上をもたらします。
JRや私鉄などの交通機関で実績豊富な
「フロアサイン」をベースに開発
JRや私鉄の駅を訪れると、最近よく目に留まるフロアサイン。 出口や乗り換え先がわかりやすく表示されているため、 乗り入れる路線が多く、複雑に入り組んだターミナル駅でも 迷うことが少なくなりました。 「院内フロアサイン」もこの技術を応用して作られています。 院内フロアサインや駅のフロアサインに採用しているシートは、はがれにくく、お手入れが簡単なフロア専用のグラフィックシートです。
滑りにくさに配慮
床に設置するフロアサインに求められるものの1つに滑りにくさがあります。院内フロアサインのシートは、「東京都福祉まちづくり条例」が推奨する滑り抵抗値に準拠し、性能値で0.55を確保。雨の日でも足下が滑らないように素材にも工夫が施されています。土足での利用を想定し、耐汚染性にも配慮していることも特徴です。耐久性に関しても、1日およそ5万人の歩行時で約2年間の利用を想定して作られており、床面から簡単にはがれることはありません。シートの厚みは約1mmで、病院内での車椅子、ストレッチャー、ナース用ワゴンの通行に支障をきたすこともありません。
誰でもわかるカラーユニバーサルデザインを採用
不特定多数の人が訪れる病院にとって何よりも大切なのは「わかりやすさ」です。そこで院内フロアサインでは、誰でもわかる「カラーユニバーサルデザイン」を採用しています。日常的に私たちが目にする看板や案内板ですが、実は人によって色の感じ方や形の捉え方は異なります。特に情報を的確に受け取りづらい色弱の人などにとっては、配色やデザインが日常生活に支障をきたすこともあり、グラフィックの色や形には最大限の配慮が求められています。そこで「院内フロアサイン」は、できるだけ多くの人が見分けやすい配色を選び、情報が伝わりやすいように文字や図形の形に配慮して設計しています。デザイン、プリント出力、施工までをサポートすることができます。
院内フロアサイン施工事例
国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)
生理検査室、採血・採尿室、内視鏡検査室の「3大迷子ポイント」を改善し、
窓口や看護師への問い合わせが激減!
国立研究開発法人国立国際医療研究センター(NCGM)は、明治元(1868)年に東京日比谷に設置された兵隊仮病院にルーツを持つ研究組織で、2018年で150周年を迎えます。多様な組織からなるNCGMの中で、東京都新宿区にあるセンター病院は、最前線の医療施設として総合医療を基盤とした高度急性期医療を提供しています。診療科目は43科あり、病床数も700床を超える大規模病院です。
外来患者が多く訪れる同院において、「迷子」になる来院者への案内が課題となっていました。特に多かったのが生理検査室、採血・採尿室、内視鏡検査室の3カ所で、看護師や病院職員が通りすがりの来院者に呼び止められて対応を迫られるケースが頻発していました。各検査室への案内表示は壁に貼り出してあったものの、掲示内容が多すぎるためにわかりづらく、特に高齢の外来患者には認識されないことが多かったといいます。「その結果、窓口で検査室までの行き方を尋ねる人が多く、日常的な窓口業務にも支障が出るほどでした。院内で月に1回開催する外来診療委員会でも“外来患者さんの案内を何とかして欲しい”という切実な意見が現場から出ていました」と施設管理室の担当者は語ります。
日英の2カ国語表記で外国人患者にも対応
以前から院内サインを検討していた同院は、「院内フロアサイン」の提案を受けて導入を決定。迷う人の多い生理検査室、採血・採尿室、内視鏡検査室への案内をわかりやすくすることにしました。どこにどのような案内を貼るかについては、外来窓口や外来看護師など現場で働く職員からヒアリングを実施したうえで、専門家として弊社からアドバイスを提供しました。一方で、サインシートを床に貼ることについては、院内の一部からの懸念の声もあがったといいます。それはシートを貼ることで床に段差が生まれて危険が生じてしまうのではないかという不安や、シートに付着した菌などが原因で院内感染につながるのではないかという不安でした。「しかし、現場からの外来患者の案内をどうにかして欲しいという声が大きくなっていたこともあり、ゴーサインが出ました」と担当者は振り返ります。 「院内フロアサイン」の制作については、わかりやすさを重視して色や文字の配置などを決めました。シートの色は、最も迷う人の多い生理検査室は薄紫色、採血・採尿室はオレンジ色、内視鏡検査室や出口・会計、各階への案内は同院のイメージカラーである紺色と、3色に分けて見やすくしています。また、外国人の外来患者も多いことから、表記する文字も日本語と英語の2カ国語を並べました。担当者は「シートの色については、眼科の医師から白内障の患者さんでも見分けがつくようにしたほうがいいというアドバイスを受けて決めました。表記する言語については韓国語や中国語、ベトナム語も検討しましたが、あまりに情報が多いと読んでもらえなくなる可能性もあることから、今回は日本語と英語に限定しています」と語ります。
正方形型配置、L字型配置など、外来患者が迷わないように工夫して配置
「院内フロアサイン」の設置作業は、2018年7月の平日の14時から17時までの約3時間で実施しました。貼った場所は、案内を必要とする人が多いポイントとしてピックアップした12箇所です。シートの貼り方についても、正方形型配置、L字型配置など、外来患者が迷わないように工夫を凝らしています。設置作業は平日の診療時間中となったものの、外来看護師や窓口担当者に直接相談しながら貼ることができたことはメリットになったといいます。 「院内フロアサイン」の導入により、外来患者から職員への問い合わせが大幅に減りました。今後については、現場の様子を見ながら不具合が発生した部分については手直しをして改善をしていく予定です。施設管理室の担当者は「職員からも好評の声が多く届いているので、現場の業務の負担が少しでも軽減できればと考えています。今回の3大迷子ポイントが改善され、今後新たに迷うような場所が出てきたら、その時はまた院内シートの設置を検討したいと思います」と話しています。
メディカルシティ東部病院(宮崎県都城市)
シートの設置場所、サイズ、色、表記内容などを細かく検討し、
患者さんのスムーズな誘導を実現
宮崎県都城市にあるメディカルシティ東部病院は、病床数143床の総合病院です。1993年に療養型の海老原記念病院として開設。2010年に一般急性期の新棟を増築し、「メディカルシティ東部病院」と改称しました。屋上には宮崎県・鹿児島県では初めての救急ヘリポートを整備し、救急時の対応に注力しています。
毎日多くの患者さんが訪れる同院において、外来患者や入院患者の誘導が課題となっていました。特に多かったのが1階フロアの奧にある画像診断や内視鏡診断の検査室からの「帰り道」でした。受付から検査室までたどり着けたとしても、検査を終えた患者さんが受付や待合まで戻るのに迷ってしまうことがあったといいます。また、病棟が「東棟」と「西棟」の2つに分かれているため、外来のある東棟から入院病棟の西棟までどう行っていいかわからない、あるいは訪れた見舞客が時間外通用口を教えて欲しいといって職員に尋ねる人が多くいました。「以前から案内表示は 壁面に貼ったり、天井からつるしたりしてはいたものの、高齢の患者さんを中心に下を向いている方が多く、職員に対して問い合わせが多く寄せられていました」と院長秘書の中村氏は語ります。
プロジェクトチームで院内フロアサインの内容を細かく検討
そこで同院は「院内フロアサイン」を導入し、検査室や外来待合までの誘導や、東棟と西棟間の往来をわかりやすくすることにしました。導入に際しては、看護総師長、外来担当の看護師長、画像診断センターの責任者、事務の担当者など5名でプロジェクトチームを結成。弊社から提案されたデザイン案をベースに検討会を開き、2カ月間で6回の打ち合わせを設けて、デザインを決めていったといいます。中村氏は「シートを貼る場所から始まり、シートの形は四角がいいか円形がいいか、シートの色は薄緑色がいいか、薄黄色がいいか、深青色がいいか、方向を示す矢印の形や太さはどれくらいがいいかまで、現場の意見をもとに細部にわたって議論を重ねました。結果としてシートの色は当院のイメージカラーである深青色とし、シートの形も正方形のタイプをタイル状に組み合わせて配置することが決まりました」と話しています。その他にも、シートの表記は「受付」がいいか「総合受付」がいいか、「待合」がいいか「外来待合」がいいかなど細部にわたって詰めていきました。また、それまでの案内板では「生理検査」と表記していたものを、院内フロアサインでは「エコー」に変えてわかりやすくしたり、「内視鏡」と書いたシートの色を他のシートの色と若干の差を付けて目立つようにしたり、東棟と西棟の区別が付きやすいように文字の下に強調線を入れたりと、随所に工夫を施しています。
シートを貼ったその日から「わかりやすくなった」と患者さんの声
デザイン決定後、2018年6月の土曜日の午前中、約4時間かけて施工しました。現在、院内フロアサインを貼ってある場所は、1階フロアの受付から検査室に至るまでの動線と、西棟と東棟をつなぐ1階ホール、2階の免疫療法室前の合計10箇所です。シートのサイズも大、中、小の3種類を用意して、通路の狭い場所にはサイズの小さいシート、通路の広い場所やホールにはサイズの大きいシートと使い分けています。 院内フロアサインを導入した結果、同院における患者さんの誘導はスムーズになり、職員が問い合わせを受ける回数は劇的に減りました。「シートを貼ったその日に、患者さんからわかりやすくなったと声をかけられました。入院患者さんに面会に来られるご家族の方からも、時間外出入口がある西棟までの誘導がわかりやすくなったという声をいただいています」と中村氏は話しています。シートの滑りや段差も気になることはなく、順調に運用が進んでいるというメディカルシティ東部病院。今後も新たな誘導が必要になった際には追加の導入も検討していく考えです。
タイルカーペットの導入事例もございます
院内フロアサインの導入の流れ
院内フロアサインの計画からデザイン、製作、施工、アフターサービスまで、すべてサイエントにお任せください。シートのサイズや形も、病院施設の大きさや視認性を考慮し、自然と目に入るようなやさしさと癒しを目指して設計します。
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現場調査
実際の現場を訪問して調査し、実現の可能性を判断いたします。現場では、フロアの色・廊下幅の測定を行います。病院の図面と設置個所の写真をお送りいただき、メールのやり取りのみでお見積もり、ご提案をすることも可能です。 -
フロアサイン計画
院内フロアサインの具体的なレイアウトを検討する工程です。例えば、病院の入り口から検査室までの動線を案内する場合、どこにどのようなフロアサインを配置するのがベストであるかを、専門家の目線からアドバイスします。 -
サインデザイン
「カラーユニバーサルデザイン」の考え方に基づき、配色や文字のサイズなどを設計し、院内フロアサインのデザインに入ります。お客さまの納得が得られるまで、何度も意見を交換しながら進めますのでご安心ください。 -
サイン製作
院内フロアサインの製作に入ります。安全・安心・効率化の視点から患者さまの癒しにつながる製品を提供します。
(プリント加工) -
施 工
完成した院内フロアサインを病院まで配送し、施工を行います。設置枚数や病院の規模にもよりますが、施工の期間は半日から2日程度です。外来患者さんの少ない日や時間帯など、病院の稼働状況を考慮して施工日を設定します。※製作しましたフロアサインのみを納品して、設置作業を営繕ご担当者様または出入りの内装業者様に行っていただくことも可能です。その場合は設置手順書をお付けして納品いたします。 -
アフターメンテナンス
処置室の配置転換などで院内フロアサインの設置変更が発生した際には、お客さまとの相談により適宜対応します。
(デザイン配置転換)
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は必ずご入力ください。
新型コロナウイルス対策のため
ソーシャルディスタンス用フロアサインを
新型コロナウイルスの拡大を防ぐため、人と人との体の距離を十分保つことが呼びかけられています。ソーシャルディスタンス、ソーシャルディスタンシングなどと呼ばれ、具体的には距離を2メートル以上離すことが推奨されています。しかし、病院や公共機関などでは、列を作って並ぶ場面が多くあります。そこで、お待ちになる方のために、2メートルの間隔を表示したフロアサインはいかがでしょうか。サイエントの院内フロアサインは、耐久性に優れ、メンテナンスが楽なことが特長で、施設内を清潔に保つことができます。はがした後に糊残りもありません。安全に、清潔に、ご案内できる院内フロアサインが選ばれています。ご発注から約1週間でお届けいたします。